再魔術化

rarala先生ブログからトラックバックをいただき、渡邊拓哉先生のご論文で拙著を一部参照してくださっているのを知りました。ありがとうございます。
http://hdl.handle.net/2237/11856
渡邉先生論考は、消費社会論からリッツァに至る諸説において近年主張されている、現代世界の再魔術化についてのものです。
近代化は世界から魔術的志向を駆逐したはずでしたが、もはや現代では、特に消費の分野において、陶酔や、美学的な志向の台頭が見られます。言い換えると、合理的・効率的で非宗教的な社会が出現したはずなのに、消費に対するこだわりや、遊び・ポピュラー芸術の面では、魔術的ともいうべき意識がむしろ再活性化しているようにさえ思われます。
それを社会科学としてどうとらえるのかは、なかなかチャレンジングな仕事になるでしょう。
月並みですが社会主義の崩壊、インターネットの普及などの「変数」とあわせて考えてみたいテーマであると思いました。