スピリチュアルでは幸せになれない?

宗教学会@つくば大学でパネルセッション「現代スピリチュアリティ文化の解読」を見ました。

その中でも興味深かったのは「意識調査から見た日米スピリチュアリティの実情」という発表でした。

元になっているのはウェブアンケートなのでしょうか、日米の市民の宗教的、スピリチュアル的実践とその人の幸福度などを統計分析したものです。
その因子分析によると、宗教行動は日本でもアメリカでも、

1 教団宗教
2 超越、霊性などのスピリチュアル系
3 現世利益的宗教行動

に分けられると言います。
で、満足度で言うと、3の御利益系がいちばん高く、また質問への回答のばらつき度も低かったそうです。
また、自信喪失の度合いはスピリチュアル系がもっとも高いらしいです(かつその他の社会的満足度が低い)。
ですが多様性を認める度合いは教団宗教系が一番低かったそう。

初詣神道、葬式仏教は、実は健康で合理的な選択なのかもしれません。
そう言えばDVD版の「ザ・シークレット」でさえ、あるニューエイジ・グルの本音がうっかり収録されていて「いわゆるスピリチュアルな人たちはbroke(貧乏)かsick(病気)が多い」とも述べていましたね。

次なる展開としては、医療・看護におけるスピリチュアルな側面や実践も質問文に含めた統計調査を見てみたいと思いました。