夜回り先生@イグナチオ教会

夜回り先生こと水谷修先生の講演会を聞いてきました。
横浜の定時制高校教員で(現在退職)、夜の繁華街を歩き回って若い人たちを救っているらしいです。
会場の礼拝堂は立ち見も出る盛況です。
メモも見ず、ほぼ噛むこともなく話し続ける話術はさすが。体言止め、断定口調、僕という一人称、数字の多さが目立ちます。
話の中身の特徴としては、
・世の中の支配的な価値をいったん転覆させる「派手な夜の世界はウソの世界」「テレビはウソの世界ですよ」「メールやインターネットに人の心はない」
・二元論的に問いかけて、あなたもコッチでしょと迫ってくる「今まで親にほめられた回数のほうが多い?それとも叱られた回数のほうが多い?」
・今の日本はどんどん悪くなっていると説く
・叱るより愛を、子どもは素晴らしい、人間は素晴らしい、君はそのままでいいんだよ、だけど死ぬなよ、我々は先祖より連なるひとすじのいのちにつながっており生かされている、あたりが中心的メッセージのよう。
・ウソ社会。人を信じて傷付くほうがいい…なんとなく武田鉄矢尾崎豊が重なって見えました。
・自分が関わった例として、ひきこもり少女、サイフ泥棒少女、援交少女の話をしていました。
どうやら一定のフォロワーもいるらしく、最後のほうではすすり泣く声も聞こえました。
講演終わってから、かけって行って直接何かをうったえていた聴衆が二人居ました。強烈なファンなのかアンチなのかよくわかりませんでしたが…。
あと、全国の宗教関係者に呼び掛けて、寺や教会の一部を子どもたちの居場所に提供してもらう運動もしているようです。
感想は…うーむ…すごい人なのだろうけれど、もはや水谷組やら地方の夜回り隊やらあるらしく、ひとつの社会運動のようになっていて、カリスマになりつつある感じすらしました。もちろん、当たり前のメッセージだからこそ必要としている人は多く、全体的にはこの講演がたいへん感動的であったことは強調しておきます。