裁判員制度

NHKの週刊ニュース深読み裁判員制度のことが取り上げられていました。
制度に完璧ということはありえないものの、司法の国民参加はやはり今後も促進されるべきだと私も思っています。
司法の問題について与えられた発言権を、国民の側でもって葬り去る必要は全くないでしょう。
たとえ死刑制度そのものに反対であっても、その裁判員自身が「この案件において国家が被告人の命を奪うことに私は素人の立場から反対します」と主張し続ければ、その人なりの責任を果たしたことにはなると思いますし、公共領域への重要な意思表示の一歩にもなりうると思います。
大学生の皆さんについては、もし今後裁判員に選ばれることがあれば、「負担」などと考えず、むしろ、自分が良い判決に導こうという気概を持って臨んでほしいと、本当に思っています。
後藤昭先生の言葉を再度引用します。
「人は、未知のものに希望を託して新しい可能性を追求するより、不満を持ちながらも慣れ親しんだものに執着するのだろうか。それこそ、究極の保守主義ではないだろうか」(岩波書店『世界』2008年6月号,p. 100)