紀藤正樹Speaks

弁護士・紀藤正樹先生の話を伺う機会がありました。
そこで、思い切って質問をしてみました。
「良い宗教と悪い宗教はあるのか?」
「カルトで起こりうる事は、宗教教団では多かれ少なかれ起こりうるのではないか?」
対する氏の意見はこうです。
宗教の良い悪いは、程度問題である。
クレームのまったく来ない人もいない。
人は保身的なのはみな同じであって、努力してできるだけオープンになるのかなど、揺れ動いているものだ。
しかし、問題が頻発すれば、量は質に転化する。
100万円の年収の人から100万円献金させるようなことは、やはり収奪だろう。
弁護士相談を受けていても、98人の人には好かれても、やはり2人の人には好かれないということはある。
たとえば大手電機メーカーなどは数万人の社員がいる。そんななかの一人や二人、悪い事をするということはありうる。
しかし、100名しかいない会社で、10名も犯罪に手を染めていたら、それはその会社にどこか原因があるのではないかとなるだろう。
また、昨今のスピリチュアル・ブームは、不可知なものを信じることによって思考停止する可能性がある。
人のせいにすることによって(守護霊などを持ち出してあなたのせいではないのだよと慰められることによって)癒される構図は否定しないが、社会的なモラルと結びついていないスピリチュアルは、危険性がある、とのご意見でした。
実務家ならではの、実益のある見解だと思いました。