カルトムービー作家、渡辺文樹監督「ザザンボ」(1992)

を、ついに代々木で、監督本人主催の自主上映会で見ました。(以下ややネタバレ)

福島でプロ家庭教師が生徒やその母親達と次々に関係してしまうトンデモ映画「家庭教師」を撮っていた渡辺文樹
彼に注目した松竹の奥山和由(当時)が、「[日本の3つのタブー]以外なら何を撮っても良い」と資金を渡して撮らせたのがこの映画です。

福島には昔、●●家から許可証をもらって入植した農家の一族があった。
そこで知恵遅れの少年が首つり自殺をしたと報じられるのですが、実際にはその子は祖父と嫁とのあいだの子で、祖父らに殺されていたのです…という筋。

前から評判だけは聞いていて、ようやく見られましたが…うーむ、前評判通りの、非常に疲労感あふれる読後感でしたね。

社会問題をうったえたい情念のようなものだけはすごく伝わってくるものの、整理されてない脚本、冗長なカット割り、聞き取りにくい音声、地元素人ばかりの棒読み演技…。
結局この映画は松竹から配給を拒絶されたのですが、タブーに触れたからではなく、一般作としての基本的な技術水準に達していなかったせいもあったのではないか、と思えるほどです。
何より人間や地域村落のダークサイドばかりを描く話は、見ていて暗くなるばかりでした。

日本を代表するカルトムービー作家であることは間違いないでしょうが・・・その後の彼の作品は
「●●をダイナマイトでテロすることがもし実現していたら」とか
「●●機墜落事故は●軍の陰謀」とか、混迷と妄想と謀略史観をますます強めていっているそうです(笑)。
こりゃあ、自主上映しかできませんねw